「半妖の夜叉姫」特集 小ネタと細部考察
犬夜叉・殺生丸の娘達の物語「半妖の夜叉姫」の小ネタ集と細部考察です。気が付いたor思い出した時点で順次足していきます。順番は適当です。
このページには大いにネタバレを含みます。ご注意ください。本編を見ている前提で書いています。
あれからの犬夜叉
壱の章 第一話「あれからの犬夜叉」は高橋留美子先生が書いた特別編「あれから」がベースになっています。 内容は原作とほとんど同じですが、微妙に変えてあります。 例えば根の首がご神木周辺の一帯に住み着いているということがセリフに追加されています。
なお、特別編「あれから」は東日本大震災の復興支援企画「ヒーローズ・カムバック」のために描かれたものです。犬夜叉ワイド版の最終巻などにも掲載されています。
かごめの名前
犬夜叉および犬夜叉完結編の声の出演では「日暮かごめ」と記載されていましたが、半妖の夜叉姫では日暮が消えて「かごめ」と記載されています。 かごめが犬夜叉と結ばれた結果、日暮姓がなくなったのだと考えられます。
不良グループ
壱の章 第2話に登場した不良グループの見た目はうる星やつらのラム親衛隊+あたるです。終盤で出てきた男の見た目はらんま1/2の九能帯刀っぽい?
オープニングの最後
壱の章は前半後半クールともにオープニングの最後は崖のそばに立っているシーンで終わります。 オープニングやエンディングの最後で崖の上に立っているというのは、全部ではないもののアニメ犬夜叉の定番でした。 完結編でも3つ目のエンディングの最後で見ることができます。
作画について
半妖の夜叉姫は今時流行りの作画ではなく、犬夜叉完結編/無印犬夜叉に似せた作画になっています。 線の具合は無印デジタル作画と完結編の中間くらいです。完結編はやや柔らかい線でした。
ただ、流行りの作画ではないがゆえにスタッフも描き慣れていない印象があります。
3人の目の色
高橋留美子先生が描いた絵はアニメと目の色が違います。 とわは茶色、せつなは灰色~紫色、もろはは黄色系(犬夜叉と同じ)です。
3人の名前
公式には3人の名前は平仮名表記することになっており、漢字表記はありません。 一方、中国語圏の配信サイトでは「永遠」「刹那」「諸葉」という漢字表記が使われています。 中国語訳では①音訳、②意訳、③日本語名中国語読み の3パターンがありますが、明らかに「永遠」「刹那」「諸葉」は日本語読みなので③のパターンと思われます。 つまり、限りなく公式に近い漢字表記と考えてよいと思います。
なお、諸葉はイヌガヤの別称で、赤い実をつけるそうです。
飛頭根はどこから
唐突に出てきた飛頭根ですが、土の中に居たということはとわが来た時にやってきて潜伏していたのかも?なんとも気が長い。 三つ目上臈(なんと百足上臈の娘らしい)と一緒に来た可能性もあります。こっちの方が自然か。
電源はどこから
とわがスマートフォンを使っている描写がありますが、もろはが戦国に持ち込んだリュックの中に発電機付きの自転車があるので、これで充電しているのだと思われます。 オープニング直後のスポンサーのところで自転車で発電する様子が見られますが、DVD/BDではカットされています。ある意味レア?
蝶を捕まえるなら・・・
もろはが戦国に持ち込んだリュックの中には虫取り網があったりします。蝶を捕まえるには最適? でも夢の胡蝶に使えるかは怪しい。
河童の足のミイラ
もろはがじいちゃんからもらった「河童の足のミイラ」の元ネタは、犬夜叉原作・アニメにある「河童の手のミイラ」です。 河童の手のミイラはかごめがもらって早々に飼い猫のブヨにあげて(食わせて)しまいました。
幸福を呼ぶ河童さんキック
もろはは数日しか現代にいなかったはずですが、堂々とキックという言葉を覚えて使いこなしていることからすると相当現代を満喫していたようです。
もろはは洋楽がお好き?
第6話でもろはが自転車に乗って聴いていたのはQueenのBicycle Race風味の洋楽。 一方、とわの義妹の芽衣が好きなアイドルの曲は趣味に合わないとのこと。洋楽がお好き?
現代話
とわにとっては「現代」と「戦国」ですが、せつなともろはにとっては戦国が現代。 にもかかかわらず「また現代話か」などと言われているということは、よほど「現代では~」という話をしていたのでしょう。
さる○○
犬夜叉では出てこなかった気がしますが、さる○○で猿が背景に出てくるのは高橋留美子作品で割と定番のネタです。
Forbidden fruit
とわが理玖に林檎をあげた時の理玖のコメント。要するに「禁断の果実」です。 堂々と英語を話しているあたり、ただの戦国の人間ではないということを示しています。 4話でとわが「英語はいらないだろう」と言っていたのも微妙にフラグだったのかもしれません。
十六夜の紅
もろはが持っているのは犬夜叉の母:十六夜の紅ですが、この紅は無印犬夜叉「めぐり逢う前の運命恋歌」で奈落に破壊されています。 それを理玖が無傷の状態で持っているということは・・・?という伏線のようです。
ちなみに、犬夜叉は紅を桔梗に渡しましたが紅が破壊されたことは知りません。その事実を知ることなく封印されています。
半妖が妖力を失う日
妖力を失う日のことを通称朔(≠新月の日)と呼んでいるようなので言葉がややこしいですが、半妖が妖力を失うタイミングは朔(新月)の日に限らず色々です。 筆者が覚えている範囲では以下の通りです。
- 犬夜叉 ― 新月の夜
- 奈落 ― 自由に選べる
- 地念児 ― 日付不明の昼(アニメ犬夜叉:病気になったあの邪見 より)
- 紫織 ― 日蝕中(半妖の夜叉姫:半妖の隠れ里 より)
- とわ ― 新月の夜(ただし、現代では無かった?)
- せつな ― 不明(夢の胡蝶の影響?)
- もろは ― 四半妖にはない?
とわと犬夜叉が被っているところからすると、闘牙王(犬の大将)の一族の血を引く半妖は「新月の夜」が妖力を失うタイミングになるのかもしれません。
壱の章 後半クールのオープニングの背景
後半クールのオープニング前半部分の背景には犬夜叉完結編の映像が使われています。 具体的なシーンを登場順に書くと以下の通りです。
とわの背景
- 完結編3話ラスト付近殺生丸
- 完結編ED1殺生丸
- 完結編9話「もう大丈夫だ」のりん
- 完結編20話 前半曲霊のシーン
- 完結編9話「りんの命と引き替えに得るものなど何もない」の後の殺生丸
せつなの背景
- 完結編17話 爆砕牙が生えた殺生丸
- 完結編9話 りん、起きろ の殺生丸
もろはの背景
- 完結編18話 命をかけておまえを守る。の犬夜叉
- 完結編24話 後半あたりの犬かご
- 完結編4話 魍魎丸へ金剛槍破の犬夜叉
- 完結編10話 花皇回のかごめ
- 完結編24話 後半あたりの犬かご(再)
その花の名は
壱の章 後半クールエンディングでせつなと一緒に写っているのはミツマタなる花のようです。 花言葉は強靱、壮健、永遠の愛、肉親の絆 等々。意図的に選んだような感じです。
そういうのに興味がある・・・?
嫉妬の塊な焔の話を聞いて「嫉妬ってやつもそこまで突き抜けるとそれはそれで気持ちいいのかも」とぽろっと言ってしまうもろは。君はそういうのが好きなのかっ!? (まあ程度に差があるにせよ父親は・・・以下略)
驚異の納期短縮
二代目宝仙鬼は理玖からもらった十六夜の紅によって4年で黒真珠を作り上げました。 かつてあの世とこの世の境目に行くために犬夜叉一行が頼んだ時には「完成までに100年かかる」と言っていたので、なんと96年の納期短縮です。
邪見の結界
邪見はとわ・せつなを隠すために結界を張りましたが、その時に唱えた呪文は「ジャケンジャケーン ケッカイカーイ!」。なんだか不安だっ!
菖蒲が出た!
もろはを連れて行った妖狼族の洞穴のシーンで鋼牙の隣にいた女妖狼族はアニメ犬夜叉のオリジナルキャラの菖蒲です。 菖蒲はオリジナルの中でもとても評判のいいキャラでした。完結編でも最終回で鋼牙の嫁として登場しています。 壱の章では台詞なしで一瞬しか出ませんでしたが、オリジナルなのでアニメスタッフの裁量で自由に出せるキャラです。今後の活躍に期待?
まともに勝たなくて正解
壱の章 第18話でもろはが放り込まれた蠱毒の坩堝は、勝っても負けても蠱毒として融合してしまうという恐ろしい場所です(原作12巻あたりを参照のこと)。つまり、普通に戦って勝ってはいけない。 凱風氏は勝って来いという指示をしましたが、普通に戦って勝ってはいけないという罠。破魔の矢ではなく紅を使っていたらアウトだったでしょう。あ、そういう狙いか。 結果的にセーフでしたがなんというスパルタ教育方針・・・。
犬夜叉誕生の地
映画犬夜叉「天下覇道の剣」では十六夜がどこにいたのかは伏せられていましたが、鎌倉という情報が追加されました。 そして、思ったより海に近いです。
犬の大将
映画犬夜叉「天下覇道の剣」で登場しましたが、全体像がはっきり見える場面はなく徹底的に詳細が分からないようにされていました。 その点で半妖の夜叉姫で明確に姿が出てきたのは衝撃的です。思ったより肌色が濃いです。
ちなみに、闘牙王というのは知る人ぞ知る呼び方です。手頃な範囲では映画犬夜叉「鏡の中の夢幻城」DVDの特典映像で確認できます。公式が「犬の大将」で統一した(名前が曖昧な方がミステリアスな感じがして良いと思った?)後も実質的に名前として機能しています。
あまり強くなかったかもしれない死神鬼
渾沌によると犬の大将は死神鬼と竜骨精の戦いで深手を負ったことになっていましたが、妖霊星撃破の際には堂々と冥道残月破を使っています。つまりこの時点では既に死神鬼と戦ったの後のはず。 全然ダメージを受けている感がなかったので、死神鬼は大してダメージを与えられなかったことになります。 結果として顔を半分とられて技も奪われただけの死神鬼。かわいそうに・・・
「父上は死ぬほどやせ我慢してたんだよ!」という説もアリ?
鉄砕牙と天生牙
死神鬼は冥道残月破を持て余したので鉄砕牙から天生牙を分離したと推測していましたが、犬の大将は冥道残月破が使える鉄砕牙とともに天生牙も持っています。 実は天生牙は冥道残月破云々に関係なく初めから独立していた刀で、後から冥道残月破だけ移したのかもしれません。
死神鬼が天生牙が存在しなかったと言っていたのは・・・ その日はメンテ中か家にでも置き忘れてきたんでしょう(ォィ
追記:600年前の麒麟丸との戦いでもやはり鉄砕牙と天生牙と叢雲牙の3本セットを持っています。 少なくともアニメ準拠では3本とも元から存在して、後からあれこれ機能の付け足しや技の移動をしたということでしょう。
妖力の封印
弥勒はせつなに妖力の封印を施しています。 犬夜叉完結前の段階ではこのようなことは出来なかったはずなので、将来生まれてくるであろう半妖の子たちのために身に着けたということでしょう。
一方、もろはにはかごめが妖力の封印を施しています。 こちらは暗示のようなもので、凱風が紅を媒介として解除する方法を教えたという形です。 そういう意味では、紅がなくても自力で封印を解除できるかもしれない?
蝶のような羽
壱の章 第22話でせつなが強制的に妖怪化&暴走した際に夢の胡蝶のような羽が出てきました。 犬妖怪一族に蝶の羽要素は本来ないはずと思っているので、後付けで誰かに追加されたのではないかと予想しています。
妖怪化のきっかけ
犬夜叉の妖怪化ととわ・せつなの妖怪化のきっかけは微妙に異なります。 犬夜叉は自身の生命の危機で妖怪化しますが、とわ・せつなは他者の危機で妖怪化しています。やや高度な印象。流石は殺生丸様の娘! 何回も妖怪化しているわけではないのでそう見えているだけかもしれませんが。
妄想炸裂の麒麟丸?
壱の章 最終話で唐突に宇宙空間っぽい戦いになりましたが、前後のつながりからすると麒麟丸の妄想イメージという可能性が大きそうです。 普段から夜空を眺めるのが好きそうですし。結果、麒麟丸に妄想癖属性が追加されてしまいました(?)
最初の説明
壱の章ではとわ、弐の章ではせつなが放送開始直後に説明を読み上げていますが、微妙に文章が違っています。
キャラが違うので口調の変化は当然ですが、2つを対比する部分の順番が全て逆になっています。
それに加えて「影と光」がしれっと追加されています。 (壱に章に「光と影」の言葉あった気がしていましたが、それはアニメ犬夜叉の「光と影。渾沌渦巻く戦国の~」の方でした)
壱の章(とわ)
とわとせつな。 私たち半妖の双子には、それぞれ2つの世界が同時に存在する。 人間と妖怪、戦国時代と現代社会、安らぎと戦い、喜びと悲しみ、夢と現実、一瞬と永遠。 そして、大好きと大嫌い。 戦国御伽草子 半妖の夜叉姫!私たちは、前途多難な運命に突き進んでいく!
弐の章(せつな)
日暮とわと退治屋せつな。 我ら半妖の双子には、それぞれ2つの世界が同時に存在する。 妖怪と人間、影と光、あちらの世界と戦国の世、戦いと安らぎ、悲しみと喜び、現実と夢、永遠と一瞬。 そして、大嫌いと大好き。 戦国御伽草子 半妖の夜叉姫!我らは、前途多難な運命に突き進んでいく!
耳千里のシーンで理玖に語ったこと
26話(弐の章)で理玖が耳千里に会って虹色真珠のありかについて尋ねましたが、複数人が同時に喋るのでほぼ聞き取れません。 そういうわけで、文明の利器である録音リピート再生+各種フィルタを駆使して無理やり聞き取ってみました。
- みにおし(不明)
- 殺生丸には勝てそうもねえが、あいつの娘どもなら一捻りだな
- 青いのは東の森で見かけたぞ
- いいや、青は西の(以降不明)
- 紫は海の方で見たなあ
- 緑の真珠をめぐって魑魅魍魎どもが醜い争いをしているらしい
- かっさらってくれば無抵抗の殺生丸を痛めつけることができる
- あいつはそんなに甘かねえだろう。だいたい娘どもは(以降不明)
- いいや、緑は(以降不明)
- しらぬな。
- 是露が雑魚妖怪に集めさせて(以降不明)
- 銀色は湖の底に沈んだぞ
- 麒麟丸はいつもの酔狂で軽く遊んでやっただけらしい
- だろうな。麒麟丸は雑魚を相手にしない。
- そうそう。
- 有象無象が勝手にほざいてただけださ
- お前なんかには渡さねえ
- 銀(金?)色は来たもとを辿って(以降不明)
- じゃあまあ駄目元で殺生丸の娘どもの命を(以降不明)
- 褒美をくれれば教えてやってもいいぞ
この文章量がトータル24秒くらいで語られます。理玖は聞き取れたのだろうか・・・?
個人的には「かっさらってくれば無抵抗の殺生丸を痛めつけることができる」とか「じゃあまあ駄目元で殺生丸の娘どもの命を(以降不明)」とかが気になります。今ひとつ意見が一致していないので信憑性は低いですが、ストーリーに関係するのでしょうか。
麒麟丸のツノ
鹿とかのツノというのは何となく無機的なイメージがありますが、実は(時期によっては)血が通っていて折れると流血します(というのを調べて知りました)。
麒麟丸は犬の大将に片方のツノを折られた後、最終的にはツノ自体が無くなっていますが、負けたショックで自暴自棄になって自分で折ったのでは・・・などと考えておきます。
・・・と思っていたらオープニングの1シーンでツノがあることが発覚。しかも折れた当時のまま。普段は隠している?
花言葉
27話のりんと是露のシーンの花畑は妙に丁寧に書かれていますが、種類はイチリンソウのように見えます。 花言葉は「追憶」「久遠の美」。前者は今更意味を言うまでもないですが、後者は封印されて時が止まる事を暗示しているように思います。
壱の章 後半クールエンディングのせつなのシーンの花がミツマタであることは既に書きましたが、花に意味を持たせる方針かもしれません。 となると、他の花にも何か意味がある可能性があります。でも簡単に名前を特定できるほど花の知識がない。こまった。
そういえば菖蒲も花だよねと思って調べてみると、花言葉は「よい便り」「朗報」「メッセージ」「希望」。 つまり、菖蒲が出てきたときは色々と事態が好転するターニングポイントかもしれません。
りんの着物
りんが着ている着物は犬夜叉完結編の最終話のものと全く同じデザインです。 新しくもらった方の着物を着ている様子は描かれていませんが、こちらもきっと大事にしているのでしょうね。
若干の方針変更
壱の章 最終話(24話)では殺生丸は天生牙を渡した後、その場からいなくなっていました。 一方、弐の章 25話ではずっと見守り続ける形に変わっています。新監督の方針かも?
やっぱり触りたいよね?
28話でもろはがりおんの姿を見た時、真っ先にやろうとしたのは耳を触ること。 犬夜叉を初めて見たかごめと同じ事をしようとしています。 しかし、りおんは何故が半分幻のような状態になっており触ることが出来ず。残念。 ちなみにかごめのママも同じ事をしているので完全に日暮家の伝統(?)です。